どうも、尾嵜です。
今回は、SNS自動化プロジェクトについてご報告します。
SNSを活用した企業や個人の認知度向上は、いまや定番のマーケティング手法です。私自身もブログやSNSで情報発信を続けてきましたが、特に「X(旧Twitter)」の運用が苦手で、ついつい暴言を吐いて削除したり、面倒くさくなって投稿が続かないことに悩んでいました。そこで思いついたのが、このSNS投稿自動化プロジェクト。果たして、どこまで効率化できるのか?そんな実験的な取り組みの記録です。
SNS運用を強化して認知度を高めたい
Xの投稿が苦手で手が止まりがち
炎上しそうなことをつい書いてしまう
タイムラインが悪意に満ちていて見たくない
ならば、自分の代わりにChatGPTに作らせよう!
ただし、Xの規約に違反する可能性もゼロではありません。
もし、運営側からストップがかかった場合は、その時点で潔く諦めると決めました。
まず、投稿の元ネタとなる短文をSharePointリストに登録します。
このようなフレーズを100~300件ほど用意。さらに、リストには「number」フィールドを設け、毎日1ずつ増えていく仕組みにしました。※正確にはこのようなリストが5つほどあり、幅広いテーマの投稿ができるようにしていました。
「number」の値が大きい順に3~5件のネタを抽出。その中からランダムで1件を選びます。
選んだ元ネタと事前に用意したプロンプトを組み合わせ、ChatGPT APIに送信。すると、ChatGPTがX向けの投稿文を自動生成してくれます。
PowerAutomate経由でbuffer(SNS管理ツール)に投稿文を送信。これにより、X、Threads、LinkedInなどへ同時投稿が可能になります。
投稿に使用した元ネタの「number」を0に戻し、同じネタが連続使用されにくいように管理。これにより新鮮な情報を投稿し続けるアカウントになります。
この仕組みで、ほぼ毎日6~8件の投稿が自動で行われるようになりました。
ハルシネーション:事実誤認を含む投稿(例:「小林一三は近鉄を創業した」など)
文字数制限の勘違い:「128文字以内」と指定すると、最後に「(128文字)」と書かれてしまうことも
プロンプトを工夫したことで、過激な内容の投稿は回避。ただし、「自分が書いたとは思えない賢そうな内容」が毎日毎日いくつも生成され、アイデンティティとは何か、と自問する瞬間も。
半年ほど運用を続けた結果、Xのアカウントがロックされる事態に(原因不明)。当初の方針通り、ここで自動化は一旦中止。
X:毎日6~8投稿しても、ウェブサイトの流入は微増。フォロワーはじわじわ増加
Threads:ある程度の流入あり
LinkedIn:フォロワーが爆発的に増えたが、「売り込みDM」が頻発し、商業色の強さを実感
SNSの投稿自動化は、投稿作業の手間を大幅に削減できるものの、
投稿内容の正確性チェック
アイデンティティの混乱
アカウントがロックされる
といった課題も浮き彫りになりました。
とはいえ、6ヶ月間の運用でフォロワー増加や認知度向上に一定の効果が見られたのも事実。今後は、より安全で持続可能な運用方法を模索していきます。 また、費用の問題からChatGPT 4o-mini(開始当初はClaude 3 Haiku)を使用しましたが、o1などより上位のモデルを使用すれば、投稿品質の向上やハルシネーションの回避は可能だろうと思います。なお、APIの利用料金は100円/月を下回りました。
さらに、炎上リスクが低いとはいえ、自動投稿している以上、自分の知らないところで炎上投稿をしてしまう可能性はあり、炎上した時に投稿をサッサと削除してトンズラする覚悟が必要です。
もし同じようなSNS自動化を試みる場合は、「SNSの規約」と「投稿内容の監視」に注意しながら取り組んでみてください。手作業で投稿するより、格段に負担は減るはずです。
このプロジェクトはあくまで実験でした。最終的にはXのアカウントがロックされてしまいましたが、一時は何もせずにインフルエンサーになれるのではないかとさえ思いました。その過程で、自分って何なんだろうとも思いました。
また、思いついたアイデアを実際に形にし、(成功にしろ失敗にしろ)結果を得られたことは大きな収穫です。
SNS活用のヒントとして、この記事が何かしらの参考になれば幸いです。
それと、フォローしてくれた人、ごめんなさい。