近年、SES(システムエンジニアリングサービス)分野で、高還元率を謳った求人が増加傾向にあります。
しかし、その高還元率が実際に手元に残る金額に反映されているかどうか、またその企業が信頼できるかどうかは必ずしも保証されていません。
そこで、高還元SES求人について疑問を持ち、よく調べてから転職活動を進めることが重要です。
この記事では、高還元SESを謳う企業の注意すべきポイントやチェックポイントについて説明します。
高還元率を謳う求人は、魅力的に見えますが、受注額が低い場合は、還元率が80%や90%でも、実際に手元に残る金額が少なくなってしまう場合があります。
高還元SESを謳う企業の口コミや、経験者のSNSから、このような問題があることがわかります。
これを事前に知るためには、取引先や社員の声などの情報を集めることや、商流が深い可能性を疑って調べてみることが必要です。
特に、営業がTwitterなどで同程度の企業と頻繁にやり取りを行っている企業は注意が必要です。
このような企業は、安易に案件を受け入れ、高還元率を謳っているケースが多いためです。
還元率の計算方法には定まった決まりがありません。各企業が独自の計算方法を用いています。
中には、還元率の元になる数字に、会社運営費や研修教育費が含まれることがあります。そのため、実際に手元に残る金額が低くなることがあります。
このような場合には、ウェブサイトで給与体系や教育研修の項目をよく読むことが大切です。
また、教育制度を最大限に使うことで、将来的により高い収入を得ることも可能です。
このような企業への入社を考えるのなら、教育制度を十分に使い、給与アップを目指してみましょう。
「高還元」という言葉に惹かれて、転職先を選び、実際に働いてみたら社内業務が異常に多い場合もあります。
そのため、残業が当たり前になってしまったり、プライベートの時間が取れなくなってしまうこともあります。
社内業務が異常に多い場合は、エンジニアが定時後に若手の指導を担当したり、社内イベントの企画などを行います。
このような活動は、運営コストを下げるために行われることが多く、サービス残業になる可能性があるため注意が必要です。
こういった企業を外から見分けるのは非常に困難ですが、社員の声や、帰社日、会社イベントについて情報を集めることが大切です。
それでも分からない場合は、面接時に確認してみることも考えましょう。
高還元SES求人には、正社員ではなく、フリーランス(個人事業主)として働く場合もあります。
フリーランスという形態は、自由度が高く魅力的に感じるかもしれませんが、実際にはかなり大きなリスクがあります。
フリーランスの場合、還元率90%は決して高くありません。また、社会保険料もすべて自己負担であることに加え、案件がなくなるリスクもあります。
なくなれば無収入ということもあります。その責任はすべて自分にあり、高還元SESを謳う発注元にはありません。
それだけの覚悟がなければ、フリーランスの選択は避けるべきです。
以上の問題点について理解した上で、高還元SESを謳うIT企業への転職を検討する際は、疑いの目を持ってよく調べることが必要です。
企業の情報をよく確認し、現在の給与や労働環境と比較し、自分に合った職場を見つけましょう。
最後に宣伝ですが、当社では「最高のSES」を謳って活動しています。
当社の活動方針についてもぜひ一度ご覧ください。