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SESエンジニア急増! 特定サービス産業動態統計調査より

特定サービス産業動態統計調査_情報サービス業

SES業界はリーマンショック後の縮小から急回復

どうも尾嵜です。
先日、とあるお客さんに見せる目的で統計資料を加工する機会があり、上のグラフを作成しました。
経済産業省が出している特定サービス産業動態統計の情報サービス業のデータを元に作成したものです。

さっそく見ていきましょう。
これを見ると、ソフトウェア開発業界は調査開始の1988年以降、順調に拡大しています。
特に、2002年頃までは2000年問題の対応や、インターネットの普及で急激に成長しました。
その後、ITバブルの崩壊により、一旦成長が鈍化。2008年のリーマンショックで再び大きく縮小しています。
再びリーマン前の水準に戻るのが2018年と、10年の期間を要しています。
ところが、2018年以降は急激な成長を見せ、2021年は10兆円の大台を超えています。

緩む商流制限、コンプライアンス

派遣受入従業者、所謂SES技術者の数も、リーマンショックを境に大きく減少していますが、やはり近年大きく増加する動きを見せています。
リーマンショック後のSES業界では、コンプライアンスの名の下に厳しい商流制限がかけられるようになりました。
同時に労働局の取締りも強化され、多重派遣や偽装請負を行った会社が指導を受けることも多くなりました。
ところが近年、ソフトウェア開発業界の圧倒的な人不足の影響で、SESの需要が再び高まり、それと同時に商流を顧みない取引が目に見えて増加しています。

一定の地位を得たSES業界

リーマンショック後の低迷期から2018年頃の回復期にかけて、ソフトウェア開発業界において、SESはその働き方の性質からエンジニアから忌み嫌われ、Twitterを始めとするSNS上で非難の対象となりました。
また、求人サイトでは、SESを事業として行っていることをできるだけ隠そうとする企業さえも現れました。
しかし、現在ではSNS上で以前のようなSESに対するあからさまな批判を目にすることは少なくなりました。
需要が高まり、収益があがることで、ふたたびSESがソフトウェア開発業界の中で存在感を高める状況が生まれています。

歴史は繰り返す?

SESがふたたび注目度を高めると、懸念されるのはそこで働くエンジニアの待遇です。
いまは需要の高まりとともに、SESのエンジニア単価も向上しています。
高還元SESを謳う企業もたくさん生まれています。
ですが、足元の景気に力強さは感じられません。
ソフトウェア開発業界にもいつ何時不況の波が襲ってくるか分からない状況です。
その時に、多階層のSESで収益を上げてきた企業が、エンジニアの待遇を維持できるかどうかは甚だ疑問です。
リーマンショックの後、業界に何が起きたのかを振り返り、自分の足でしっかり立てる企業であることが求められるのではないでしょうか。